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#06 Les Paul Double Cut p.01

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今回のテーマは「なるべく正確に丁寧に作る」です。今までもそれなりに正確に加工しようとはしてきましたが、せっかちでそそっかしい性格が災いして、どうしてもいい加減な作業で出たとこ勝負になってしまう部分が多いです。いきなり性格を変えられるとは思いませんが、今までよりもより自制してやろうと考えています。
木を「切る、「掘る」の後に「削る」という加工をするパターンが多いですが、「削る」の時間を短縮するには「切る」と「掘る」をなるべく正確に行う必要があります。加工精度が悪いので、どうしても消極的な、削り代をたくさん残した、切り方・堀り方になりがちですので、今回は「切る」と「掘る」の段階で今まで以上の慎重さを持って取り組もうと思います。そんなテーマなので、作るギターはなんでもいいです。
なんでもいいけれど、作ったギターが置物になるようでは困るので、弾いてみたいモデルを題材にします。写真のギターLes Paul Double Cut Gold TopでピックアップはGibson P-90にします。
今までP-90タイプのピックアップを着けたギターを弾いたことがありませんでしたので興味がありました。また、このモデルはチェンバーボディだそうで、Telecasterのシンラインシリーズのようなボディーの構造なのでしょうか?
ボディーの構造がわかるような資料を見つけられていないので、どんなボディーになっているか知る事ができませんが、その辺は想像してやってみようと思います。Les Paul JrなどのダブルカッタウェイのLes Paulは古くからありましたが、このモデルは割と新しいのかな?
B’zの松本さんのシグニチャーモデルもあるようですが、あれはチェンバーボディーではないのだそうです。
スタンダードなLes Paulのつもりで弾くと、音が軽くて拍子抜けするのかもしれませんが、これはこれの良さがあるのかもしれません。まあ、弾いてみないとなんとも言えませんね。
Paul Reed Smithのギターによく似ています。PRSの人気を見て似たモデルを作ったなんていう人がいますが、真偽はわかりません。
ボディー内の空洞を大きくすればセミアコに近い音になるんでしょうか?
だとしたら結構オールマイティーなギターになるかもしれません。軽めのロックやジャズ、ブルースまでなんでも来いみたいな。今回は色もこの写真のようなゴールドにしてみようと思います。ピックアップはP-90タイプのアイボリー色のものにします。
パーツ類はすべて国産メーカーのものでやろうと思います。
木材だけ調達しました。今回もアイチ木材さんからの購入です。マホガニーのバック、メープルのトップ、マホガニーの角度付きネック、ローズウッドの指板という組み合わせ。
例によって「お父さんがお小遣いで作れるギター」ということで、安価なグレードのギター材です。メープルは木目が左右で揃っていませんが塗りつぶすので何も問題はありません。
ハードウェアや電気系パーツは来月、再来月と「お父さんのお小遣いで買える」ように分割して調達してみようと思います。写真を見る限り、トップのアーチはとても緩いものですから、トップ材は6mm厚のものを買いました。もしかするとこれでは薄いのかもしれません。2号機のエレアコを作ったときの端材と、このギターで余らせる木を使えば、ウクレレぐらいなら作れそうですので、もしかすると並行してウクレレ作りをするかもしれません。(2012/01/30記)
製図をしようと思ってGibsonのサイトを調べていました。
う〜ん、材の発注を間違えたかな。
ネックの差し込み角は5度、ヘッドの角度は17度と書いてあります。この差し込み角だと、20Fでボディに接合されているとして、接合部からブリッジまでが198mmでブリッジの弦が乗るところまでの高さが、17.3mm + 指板の厚み + 弦高となり、28mmくらいになります。TOMブリッジが高さが10mmぐらいでサドルがそこから3mmぐらい飛び出しているとして、15mmほどの高さのところにブリッジが置かれないといけません。6mmのメープルトップだと9mmほどブリッジが浮いて置かれることになりますけれど、ボディ前端部分のメープルトップを0mmにすることは考えられないので、もう少しブリッジを浮かせることになります。メープルトップ材がなんだかギリギリの厚みのような気がします。もしかするともっと厚い材を削ってトップのアーチを作るんでしょうか?写真を見る限りでは、それほどアーチの起伏が高くないように思ったので6mmの材を注文しました。
ネックの差し込み角を3度にすると7mmほどブリッジが低い位置に来ます。それだとブリッジの部分だけを見ると違和感がないと思いますが、 全体を眺めると、似てるけどはっきり違うギターになるような気がします。ネック材は14度の角度付きのものを買いましたが、ヘッドの角度が3度も違うと見た目はだいぶ違います。なるべくそっくりに作ろうと思っていましたが、方向転換が余儀なくされた瞬間です。(2012/02/02記)
ネットで見つけました。Les Paulのチェンバーボディの写真のようです。ほぼ全面的に掘ってますね。いくつもテンプレートを作って、一気に掘ってしまわないといけない感じです。(2012/02/02記)
製図をし始めました。
ベジェ曲線が描けるソフトウェアだったらなんでもいいので、比較的使い慣れているAppleのKeyNoteを使います。あまりこのような用途に向いていませんが、あるもので間に合わせようと思います。NeXTStation Color Turboで動くIllustratorが手に入りそうですが、もし手に入ったら次回からはそれで。1990年代に作られたコンピューターで図面を描く人なんてほとんどいないでしょうが、Motorola 68040 33Mhzという仕様のCPUを搭載しNeXTStep 3.3というOSで動くコンピューターが、当時Illustratorを動かすのにPowerPC搭載のMacよりサクサクと動いたんですよ。 Illustratorを動かす程度なら今でも使えます。NeXTSTEPは現在のMacOSの直接の祖先です。当時、開発したプログラムが、ほんのちょっと手直しするだけで、今のMacOSで動くプログラムになってしまうのが楽しいです。
製図といってもそれほど厳密ではありません。
正確に描かなければいけないのは、ボディーとネックの継ぎ目部分の形状(というか寸法や切り出しの角度) 、中心線、スケールを反映するブリッジ位置ぐらいでしょうか。他の部分は形がだいたい合っていることとパーツがしかるべき位置にちゃんと着くということに注意する程度です。ほとんどメモ書きに近いですが、上の方でも書いていますが、今回は買った材の関係で、本物のLes Paul DCと同じ設計にはなりません。
ネックの仕込み角は3度、ヘッドの傾斜は14度、ボディーはトップが6mmのメープルで緩いアーチトップにして、バックのマホガニーを40mmの厚みにしようと思います。まだ、木材以外の材料を調達していませんので、のんびりスタートしようと思います。
このギターの製作の取りかかるのにもう少し時間がかかりそうです。
ちょうどいいタイミングなので道具の手入れをしました。まだ仕上げ用の砥石を持っていないので、荒研ぎと中研ぎの砥石を使って、ノミ、小刀、カンナの刃を研いで切れ味を良くしました。刃が切れないと力が入って余分なところを削ってしまったり怪我をしたり。工作の効率や精度を上げるためにも、怪我を防ぐためにも刃物を研ぐのは大事だと痛感しています。これらの道具はホームセンターで購入した、いわゆる安物です。職人さんた使う高価な道具を使ったことがないので、これらの道具がどの程度のものかわかりませんが、中研ぎのレベルでも切れ味は随分と変わります。
試しに研いだ刃物で端材を使って切れ味を確認してみましたが、力を入れずにす〜っと木が削れていくのはなんとも気持ちがいいものです。ノミはもう少し研ぐ必要がありそうです。映像で見た職人さんがノミを使ってブレーシングを加工しているのにはまだ近づけません。
小刀はよく切れます。ネックの握り部分の加工に威力を発揮してくれるでしょう。
右に写っているアルミの台でできた「最適カンナ」がとても良く切れるんですが、安物のカンナですが研いだらそれに近い切れ味になりました。
近々仕上げ砥石を買ってさらに切れ味のいい刃物にしていきたいと思います。(2012/02/11記)
折角刃物を研いだので、ゆるゆると制作を始めましょう。
難しくないけれど大変な作業から。ボディの裏側に使うマホガニーの板の厚みを落とします。
届いた状態では50mmあります。これを40mmまで削ります。
当初はトリマーで介添えしてからカンナで削ろうと思いましたが、今回はカンナだけでいきます。
2時間半ほど、一心不乱にカンナをかけて、残りがまだこれだけあります。ギター作りは体力勝負です・・・・・大きくてよく切れるカンナが欲しいです。
ギター作りには良い道具があると便利です。
でも、やっぱり体力です・・・・この歳ですが、握力は65kg、背筋力は250kg、垂直跳び85cmです。
大人になってからの体力は10歳までの食生活に影響される部分が多いそうですよ。
僕がどんなものを食べていたかを思い出すと、かなり粗食です。
小学5年生ぐらいまでは肉が嫌い、魚もあまり食べない。おかずは納豆、海苔、漬け物、みそ汁ばかり。米はたくさん食べました。(最近知ったのですが、米の栄養は凄いんですねー)
あんまりたくさん米を食べるものだから、死んだばあちゃんは夏休みに従姉妹の家に泊まりに行く時に、迷惑をかけてはいけないからと米を持たされました。
暑いので暖房を消して窓を全開。
まだまだ削ります。
おっ、もう少し。この時点で作業を開始してから5時間。立ったり座ったり、板の向きを変えたり、カンナを持ち替えたり、真っ直ぐ削ったり斜めに削ったり。この小さいカンナだと、刃の幅が狭いので、抵抗が少なくあまり力を入れなくてもいいですが、削れる量が少ないので時間はかかります。
削れました。縦横斜めに平面が出ているかを確認して調整して終わり。ほとんどこの小さなカンナでやりました。
よく働いてくれました。
この板を10mm削るということは、これくらいのカンナ屑を出すということです。このギターはチェンバーボディーなので、これと同量かそれ以上の木を削ることになります。なんだか勿体ない気がします。チェンバーボディーにするのをやめようか、なんてちょっと思います。(2012/02/12記)
製図を仕上げました。
切るところ、掘るところ、ボディーの輪郭だけが正確な製図です。
元ネタの写真をトレースしましたが、なるべく正面から撮った写真を使ったものの、若干レンズの歪みみたいなものがあって輪郭が歪んでいたため、少し補正しています。写真はA4のプリンターに分割印刷して張り合わせたところです。
製図をトップのメープル材に書き写します。
6mmの厚みなので糸鋸に木工用の刃をつけて輪郭を切り抜きます。これまでノコギリを轢くときは消極的にけがいた線の外側を切っていましたが、今回は果敢にオン・ザ・ラインを切ります。
その方が後の修正が少ないので時間短縮できますが、その分慎重に切らないといけません。
ほぼオン・ザ・ラインで切り抜けました。
使った道具も一緒に写真に収めました。
輪郭の修正は木工ヤスリで短時間に終えることができました。
トリマーを使うことを考えて、ネック接合部を掘る時にトリマーを脱線させる恐れがあるため、ネック側はボディの裏側と接着してトリマーを使うまで残して置こうと思います。一号機は先にボディを切ってしまい、トリマーを脱線させてしまったので、今回は違うやり方にしようと思います。ただ・・・・・
なんとなくですが、トリマーを使わないで手道具だけで加工してみたいなーなんて、ちょっとだけ思っています。(2012/02/14記)
接着面の平面出しです。ベニヤの板にサンディングペーパーを貼付けて両手でゴシゴシします。
ボディのバックのマホガニーの方も平面出しします。こちらは接着面とボディーの裏側の両面をやりました。この状態で厚みが40.5mm。0.5mmは塗装前にサンディングするために残しておきます。
トリマーの脱線を恐れて切り残していた部分ですが、やっぱり切ってしまいます。トリマーの脱線を防ぐ方法は後で考えればいいや。今日も果敢にオン・ザ・ラインを切っていきました。写真に写っているピンク色の柄のノコギリはライフソーという製品なんですけど、これがけっこう使い易いです。長いものを縦に切るような時は大きな刃のノコギリを使いますが、それ以外はほとんどこのノコギリで作業します。良く切れると思います。

本当に良く切れるノコギリというのを知らないので基準がありませんから、良く切れると思っているだけかもしれません。余裕があればいろいろな道具を試してみたいですが・・・

マホガニーの板の方にボディーの輪郭を写しました。
そして落書きです。チェンバーボディーなので、どんな感じに掘ろうかを考えてました。
このページの上の方にチェンバーボディーの写真がありますが、まさかあんな風には掘らないでしょうし、このモデルの現物の写真は今のところ手に入っていないので、ここは自分で考えないといけません。これも時間があるときに製図します。(2012/02/14記)
2号機の塗装をしながら、製図を完成させます。ボディーをどうやって掘るかのアイデア。
オレンジ色の部分がチェンバー 、黄色の部分が配線用の溝、青色の部分がコントロールキャビティ。チェンバーと配線用の溝は表から、それぞれ30mm、20mm掘ろうと思います。
コントロールキャビティーは裏から35mm掘る予定です。ピックアップを取り付ける部分は、ピックアップが届いてから現物を見てから何mm掘るか決めます。
材料が全部揃うまでに、できることをやっておきます。ネックの指板面、側面(製図を描くための基準面)、ヘッドの耳の接着面、ヘッドの表面をカンナで削って平面を出します。
大きなよく削れるカンナを持っていないので小さなカンナを使っています。
一度に平面に削れないのでどうしても凸凹になってしまいますので、頻繁に物差しを当てがって平面を確認します。
ミジンコ一匹(?)通さないつもりで平面にします。
できました。指板面と側面は直角でなければなりません。
これも頻繁に確認します。トラスロッドが届くまではこのままにしておくか、指板を作ってネックの長さを確定してボディーとの接合部分を切り出すか。どうしようかな。1号機のクリアラッカーがもうすぐ研げるようになりますから、近々組み立て作業に入れます。2号機は塗装中です。
そんなペースなので3号機用の材料やパーツはのんびり揃えます。(2012/02/15記)(一応、お父さんがお小遣いで作るギターというテーマがあるので、毎月、お小遣いからちょっとづづ材料を揃えて作るというシミュレーション中です)
  チェンバーの製図ができたのでボディー材に貼付けて作業手順をイメージしてみます。今日はそこまで。
土日の昼間しか電動工具を使えないので眺めるだけです。夜は音が出るのでノミで掘るのも無理だと最近気づきました。
  できることをやります。カンナを使って指板材の基準面を作ります。
  0フレットを作ります。
ここはいつも最も真剣になるところです。基準面に対して直角。
切り口も指板面に対して直角。
  中心線をカッターで引いてから、フレット位置にカッターで印をつけます。
  できました。ローズウッドは黒っぽくて鉛筆で線をひいても見えませんから、カッターで切ってチョークを切り口に埋めます。(2012/02/16記)

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