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#09 Felipe Conde Type P.10

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昨日の続きです。カッタウェイの内側部分にパーフリングとバインディングを貼ります。尖ったところがなかなか着かなくて苦戦しました。
  出っ張った部分を削り取ります。頂き物の小刀がこうした部分を削るのに具合がいいです。刃先が直線ではないので、表板を傷つけません。兵庫の藤井刀匠が玉鋼を打って作った刃です。切れ味もいいです。少し切れが甘く永切れしないから、頻繁に砥いだ方がいいと指導いただいたので、使う前に砥ぎました。
  心配だったカッタウェイの尖った部分。上手くできました。(当社比みたいな感じ)カッタウェイの内側のパーフリングと外側のパーフリングが交わる部分は、現物合わせで角度を決めて、鑿で一思いにバサっと切り落として合わせます。
  裏側は紐を使わずにマスキングテープで押さえます。こっちの方が少しやり易い。表側はパーフリングとバインディングを一緒に貼りましたが、裏側はパーフリングを貼ってから、バインディングを貼るというやり方にしました。これはあまり良くないかな。一緒に貼った方が綺麗に貼れそうです。
  今日はここまで。カッタウェイの内側部分のバインディングとネックの横の部分のバインディングがまだ貼れていません。それが貼れて、ボディーのエンド部分の飾りを貼ったらボディの木工はおしまい。指板を貼って塗装に進めます。(2012/11/29記)今日は憲法記念日です。
カッタウェイの内側とネックの脇のバインディングを接着。
出っ張りを削り取りました。カッタウェイの尖った部分とネック脇のバインディングが上手く貼れました。ネック脇のバインディングが貼ってある中央辺りに木の粉のようなものが見えると思いますが、解体するときに傷を付けてしまったところです。これが隠せそうになくてどうしようか悩みます。
ボディーのエンド部分にはローズウッドとパーフリング材を張り合わせたものを貼ります。ボディサイドのパーフリングと接する部分は、45度に切ってこの部分のパーフリングとボディサイドのパーフリングが直角で自然につながるようにします。
ボンドが乾いたので鉋やスクレーパーを使って出っ張りを削ってボディサイドと面一にしました。まあまあ綺麗にできたかな。
ネックのヒールの底にはボディの裏板の端材を切り出してこのようなものを貼ります。ボンドが乾いたらネックのヒール部を成形しながら、この部分も綺麗にします。
これでボディの木工がほぼ終わりました。これで指板を貼れば塗装工程に移れます。土日は社員旅行なので月曜日から塗装に入る予定。解体したときについた傷がかなりあります。できるだ目立たないように処理しますが、深い傷は難しいかも。(2012/11/30記)
09_Felipe_Conde_229 指板の接着です。ここは膠を使います。2号機を解体する際に、タイトボンドで接着された指板を剥がしました。タイトボンドで接着しても、熱を加えれば剥がすことができることがわかりました。でも、やはり膠の方が剥がすのは容易です。修理の可能性のある部品は極力膠を使います。接着面が冷えていると膠を塗った途端に硬化が始まってしまいますので、少しでも硬化するのを送らせるために、接着面を温めてやります。
09_Felipe_Conde_230 このくらい接着面が広いと、膠を塗って、指板を乗せて、クランプして固定するという作業を急ぎます。けっこう忙しい思いをします。接着面の密着度が高くなるように加工がされていれば、あまり強くクランプしなくて良さそうですので、クランプは軽く締め込んでいます。膠は三千本膠というものを使っています。
09_Felipe_Conde_231 塗装をする前にブリッジの接着面を整えておきます。表板はわずかに膨らんだ形をしていますので、写真のようにサンドペーパーを乗せて、ブリッジの接着面を擦ります。
09_Felipe_Conde_232 接着面がボディと密着するように成型されていれば、ブリッジに水をつけてボディに乗せると、表面張力でブリッジが張り付き、ブリッジをつまんで持ち上げるとボディも持ち上がります。ボンドと違って、膠には充填効果が期待できませんから、接着面の密着性が良くないと接着力が落ちます。ボンドを使うにしても、なるべく丁寧に加工すべきですが、膠を使うときは、気持ちの上では、より丁寧に加工するようにしています。(2012/12/03記)
09_Felipe_Conde_233 指板の接着ができたので、指板の幅に合わせてネックを削り、最終的な形状にしていきます。好みの弾きやすいネックの形状にしていくのは好きな作業の一つです。いつも、ネックのヘッド部、グリップ部、ヒール部など、ほとんどを小刀で成型していきます。サンドペーパーで成型しないようにしています。(使い捨てをあまりしたくないから)言葉で説明するのが苦手なのですが、あえて言葉で説明すれば、小刀の刃を削る方向に対して斜めに当てて、鉋で削ったような削り屑がでるように刃の当たる角度を調整して、薄皮を剥ぐようにします。渦巻きのような削り屑が出れば良し、そうでない場合は、木目や刃の角度を確認して、なるべく力まないようにします。
09_Felipe_Conde_234 #240のサンドペーパーで全体のサンディングして表面を整えました。#400、#600と研磨をしたらシェラック塗装に入ります。塗装の前にブリッジを貼るかもしれません。(2012/12/04記)
09_Felipe_Conde_235 さあ、いよいよブリッジの接着です。意気込んでいるわけではないのですが、ここは音程を決める重要な作業だし、接着不良があれば弦の張力で剥がれてしまう部品なので、大事に行きたいところです。写真に写っている木枠みたいなものは、ブリッジの位置を測る急増の治具。12フレットの真ん中に片方の端が来るようにすると、もう片方の端がナットから12フレットまでの長さに、高音弦側で+1mm、低音弦側で+2mmになります。このギターは弦長が650mmですから12フレットの位置はその半分の325mm。弦を押さえたときのたわみを考慮すると、12フレットからサドルまでの長さは、弦の太さによって若干変わりますが、325mmに1mmか2mmを足した長さになります。エレキギターの可動式のサドルと違って、クラシックギターのサドルは1枚の牛骨でサドル位置を動かすことができないので、完璧なオクターブチューニングが難しいです。実際に弦を張ってから、サドルを削って、妥当な位置を決めます。

ブリッジの位置が決まったら、マスキングテープを貼って目印にします。

09_Felipe_Conde_236 写真に写っている2つの木片はブリッジをクランプするときに使うもの。サウンドホール側のものは、両面テープなどで表板の裏に貼ってクランプの顎を受けます。ブレーシングを避けるように溝が切ってあります。もう一方の木片はブリッジを上から押さえるときにクランプを受けるもの。なるべく均等にブリッジを押し付けられるように考えて作ったつもりです。
09_Felipe_Conde_237 クランプはこのような懐の深いCクランプ。これくらいの懐の深いCクランプって、家から半径30キロ圏内になるホームセンターなどでは買えません。今回はオフコーポレーションという会社で扱っているものを買いました。写真はブリッジを置いたらすぐに締め付けられるようにクランプを設置したところ。膠を湯煎している間に、のんびり準備します。指板がサウンドホールにかかっている形状なので、手をサウンドホールの中に入れるのも一苦労でした。あれ、手が入らない!って少し焦りました。
09_Felipe_Conde_238 部屋の中で吐く息が白くなりました。膠の硬化を遅らせるために、接着面を温めておきます。木は保温特性が優れている物質の一つ。一度温めるとすぐには冷えませんから、熱く感じるほどに温める必要はないでしょう。
09_Felipe_Conde_239 膠をボディとブリッジの両方に塗って、ボディにブリッジを乗せて、位置を合わせて、ブリッジがズレないように注意しながらクランプして、という一連の動作を速やかに行います。15秒くらいでやりました。はみ出した膠は濡れ雑巾や筆で拭き取って、後は乾燥を待つのみ。(2012/12/05記)

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