工房開設に伴いブログはこちらに引っ越しました。
ギターという洋の物を洋の材料で作る事にはあまり抵抗がありませんが、似たような性質の国産材があれば積極的に使いたいと思っています。
思ってはいるんですけど、いざ買おうと思うと国産材は高い。いつもギター用材を買っているアイチ木材さんが安く見えます。それも企業努力なんでしょうけれど。
できれば、材料を取り寄せて、同じ寸法に切ったものを叩いて音響特性を比較したり、異なる材料の組み合わせで同型のギターを作って比較してみたいものです。
以下、比重で見た場合に、ギター用材としてよく使われている外国の木と似た国産材を選んでみました。
【指板材】
黒檀、ローズウッド、ココボロ、紫檀などが使われることが多いです。国産材ならツゲ、赤樫、白樫、椿など。多少比重が小さいものの黒柿も近いです。
【ブリッジ材】
指板材を参照。
【ボディ材】
ホワイトアッシュ、マホガニー、コア、ウォルナットなどと比重の近い国産材は桜やタモなど。アフリカンマホガニー、モンキーポッド、アルダーに近い国産材はイチョウ、イチイ、赤松、トチ、セン、クスノキなど。
【表板材】
よく表板として使われるスプルースに近い国産材は、ヒバ、モニ、檜、エゾ松など。レッドシダーに近いのはサワラ。
これらの中で、家具に使われるような木材なら狂いも少なくギターに向いているかもしれません。
<例>
アコースティックギターを作る場合の組み合わせ
- 表板・・・・・・・・檜、エゾ松
- 側板と裏板・・・・・黒柿、桜など
- 指板・・・・・・・・ツゲ、赤樫、欅
- ブリッジ・・・・・・ツゲ、赤樫、欅
- ネック・・・・・・・桜、タモ、カツラ、セン
- ブレーシング材・・・檜
- ライニング材・・・・檜
エレキギターを作る場合の組み合わせ
- ボディ・・・・・・・セン、イチョウ、トチ、桜
- 指板・・・・・・・・ツゲ、赤樫、欅
- ネック・・・・・・・桜、タモ、カツラ、セン、イチョウ
<寸法について>
アコースティックギターの表板
針葉樹の柾目のもの。目の間隔の狭いものが望ましいと思います。節がないこと。180mm幅で10mm〜20mmくらいの厚みのものを挽き割りして接ぎ合わせて使うことになります。柾目で幅180mmという時点でちょっと敷居が高いかもしれません。
アコースティックギターの側板と裏板
側板は100mm強の幅で長さは800mm前後か。裏板は180mm幅で10mm〜20mmくらいの厚みのものを挽き割りして接ぎ合わせて使うことになります。節がないのが望ましい。
指板材
厚みが6mm以上、幅が60mm、長さが500mmもあれば十分か。
ネック材
1ピースなのか3ピースなのか、ヘッドの角度はどれくらいか、ヘッドを接着するのかしないのかによって必要な寸法は変わりますが、例えば、アコースティックギターなど 22mm (T) x 90mm x 1000mm (L)のマホガニー材を切ったり貼ったりして作っています。だいたいそれくらいの寸法のものが手に入ればなんとかなります。
尚、間伐材として有効に活用されていない杉は、治具などを作るのに活用できると思います。また、桐はギターケースを作るのに使うと良いと思います。
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